自営業者とブライダルローン、オススメの使い方とは

多額のお金が必要になる結婚式。この費用を借りるためにブライダルローンを利用される方もおられます。

結婚に関する費用を借りれる限定ローンですからピッタリですが、審査はやや厳しめ…。

このローンは自営業者でも使えるのでしょうか？相性やオススメの使い方についてご紹介していきます。

審査を通過できるかは、自営業者としてのステータス次第

ローン審査時、一般的に厳しい目で見られがちな自営業者ですが、ブライダルローンの審査について「自営業者お断り」とさえ書かれていなければ、審査を通過できる見込みはもちろんあります。

自営業者には少し厳しく感じられるかもしれない、一部のブライダルローンの利用可能条件についてご紹介します。

• 同一事業を3年以上継続していること
• 年収が200万円～300万円以上あること

これらはいずれもブライダルローンを提供している金融機関で実際に見られる条件です。

場所によって年収の規定だけだったり、営業年数にまで指定があったり、違いはあるのですが、何の規定もなくブライダルローンが使えることはあまりないと思っていた方がいいでしょう。

審査を通過できる人と、できない人に分かれそうな条件ですね。

本腰を入れている自営業者向け

自営業者でもブライダルローンを使える可能性はあるわけですが、先にご紹介した条件などから、どちらかといえば本格的に自営業者をやっている方向けと言えるかもしれません。

そもそも営業年数が「3年」とされることもあるのですからね。これ自体、ハードルが低くありません。

こういうローンだと一年以上の仕事歴を求められることはよくありますが、三年というのは厳しめの数字です。

ブライダルローン自体が厳しいのか…と思いきや、これは自営業者ならではの事情という面もあります。

これは常陽銀行の例なのですが、この銀行のブライダルローンを使いたければ、仕事歴に指定があります。

仕事	仕事歴の指定
自営業者	3年
勤め人	1年

勤め人であれば一年以上同じ職場に勤めていれば、少なくとも仕事歴の面でこの銀行のブライダルローンの条件はクリアできるのです。

これが「自営業者」になると三倍の営業年数が必要になると。勤め人に比べて信用力を疑われやすい自営業者ならではの事情と言えるでしょうか。

ともあれ、自営業者がブライダルローンに申し込むには、それくらいの営業年数が求められる場合があるということ。これは楽な基準ではありませんね。

• 自営業者は自分で仕事を作らなければならない
• 長く続けられること自体が一つの成果

自営業者は自給で働いているわけではありませんから、ただ漫然と働いているだけでは仕事になりません。自分で仕事を作っていかなければならないため、誰でもすぐにできるとは限らない働き方です。

そういう状態にありますから、たとえ世間的に有名にはなれなくても、長く続けられていること自体が一つの成果と言えます。

ですから、ローン審査にあたって営業年数を調べられるのは当然とは言えるものの、ブライダルローンだとそれが三年になることがあり得るということ。

これは本腰を入れていない自営業者が簡単にクリアできる水準ではなく、本腰を入れている方向けと言わなくてはなりません。

それなりの営業収入も必要

しかもブライダルローンで求められるのは営業年数だけではなく、「収入」も必要です。

営業年数だけであれば、細く長く、細々と続けている一部の自営業者なら簡単に審査を通過できるかもしれません。副業として片手間でやっている自営業でも同様でしょう。

しかし、自分の生活をその事業で支えているというレベルの自営業でない場合、収入で引っかかる可能性が低くありません。

ブライダルローンで求められる年収は、だいたい200万円から300万円くらいです。自営業者の場合、総売上ではなく、そこから経費を抜いた後の額である「事業所得」で審査がされる可能性もあります。

つまり自分の可処分所得が最低でも200万円程度ある自営業者でなければ、審査で落とされる可能性が高いかもしれないということ。

自営業者でもブライダルローンを使える可能性はあるものの、実際に審査を通過できる見込みがあるのは、どちらかというと本格的に自営業をやっている一部の方だと言えるのです。

自営業者でも使えるか、最初に確認すると効率的

自営業者でブライダルローンを使いたいなと思ったら、最初に「自営業者の申込みが制限されていないか」を確認することをオススメします。

• 利用NG職業に設定されていたらほぼ100%使えない
• 金融機関でそれぞれ考えがあるものなので、確認が吉

キャッシングなどなら、借金一般においてブラックとされるような条件さえなければ、簡単に借りることができます。今の立場が原因で借りれないことがあるのは、せいぜい専業主婦くらいのものでしょう。

これが専用ローンになると、各金融機関の考えによって、誰にローンを提供し、誰に提供しないのかが分かれていきます。

ブライダルローンは専用ローンの一つですので、各金融機関が誰に向けてブライダルローンを提供しているのか、必ず確認しておくことをオススメします。

もし自営業者へのブライダルローン提供をNGとしている金融機関があったとすると、よほど並外れたステータスがない限り、まず間違いなく審査で落とされることになるでしょう。

それなりに稼いでいる自営業者にとっては心外なことかもしれませんが、金融機関には金融機関の考えがありますので、言っても始まりません。最初に確認しておいた方が話がスムーズですのでオススメします。

HPをチェックすれば簡単にわかる

自営業者がブライダルローンを使えるかどうか、この点はまずHPを簡単にチェックすることである程度わかります。

ブライダルローンを提供している金融機関であれば、だいたいブライダルローン専用ページがあるものですので、そこの「商品説明」のページをチェックしてみましょう。

すると以下のような欄があるはずです。

• ご利用できる方
• お申込み可能な方
• 申込み資格

その金融機関のブライダルローンが誰に向けられているのか、だいたいこの欄に書かれています。

たとえば千葉銀行のブライダルローンの場合、こういう条件が主に読み取れます。

• 20歳以上65歳未満で、70歳未満で完済できる方
• 安定継続した収入のある方
• パート・アルバイト・年金生活者はNG
• 千葉銀行の営業地域内に住んでいる方、勤めている方

「保証会社の保証を受けられること」という条件もありますが、基本的には上の四つが基本となるでしょう。

上の条件をクリアしており、その他借金にNGとなる条件がなければ、だいたい保証は受けられるからです。

上の主な条件を見てわかるのは「自営業者NGとは書かれていない」ということですね。

現に「パート・アルバイト・年金生活者はNG」と書かれています。ダメならダメで、ここで書いてありそうな感じがしますよね。
（⇒バイトでもブライダルローンは使えるの？）

こういう形で、まずはHPをチェックすることで、自営業者が申し込めるか否かはある程度わかります。

問い合わせると確実

HPをチェックし、自営業者NGと書かれていなければ、それでもう、そのブライダルローンには申し込めるものと結論して大丈夫そうでしょうか？

NGと書かれていなければ申し込める可能性は高いものの、「自営業者でも申込み可能」とも書かれていない例も散見されます。千葉銀行の例もそうですよね。

以下のような場合、どう判断すればいいでしょうか…？

• 自営業者についてそもそも言及がない
• 勤め人を想定しているかのような条件が書かれている

まだまだ自営業者よりも勤め人の方が多く、ローン審査は勤め人の方が有利という面から、主に勤め人に向けた文言が中心に書かれている例もよく見られます。

たとえば、勤続年数については指定があるが、営業年数（自営業者の営業歴）についてはまったく触れられていないというケース。

勤め人と同じくらいの年数でいいのか、それとも違うのか、それとも、そもそも自営業者の申込みは想定されていないのか…。

自営業者に向けての言及がそもそもなければ、何とも判断がつきかねる状況ですね。

自営業者の申込みがそもそもNGではないということがわかったら、あとは審査次第です。

自営業者の可否をHPなどで調べれば、ついでにそのブライダルローンの審査条件などもある程度はわかるでしょうから、自分が審査を通過できそうかも合わせてわかります。

この頃になれば、自分がそのブライダルローンを使えそうかどうか、何となく予想がつけられるようになると思いますよ。

審査に落ちたらキャッシングという手もある

ブライダルローンに申し込み、残念ながら審査に落ちてしまったとき、どうしたらいいでしょうか。

自営業者は勤め人に比べるとどうしても不安定な面はありますので、やや審査が厳しくなることもあります。

もうこれ以上自分のステータスを上げることはムリ！と思うなら、利用するサービスを替えるという手があります。

ブライダルローンのような、ブライダル専門ローンからは少し外れますが、キャッシングでもブライダル関係のお金を借りることはできるのです。

• キャッシングとは多目的型ローンの一種
• ブライダル関係ももちろんOK！

キャッシングの資金使途は原則自由です。事業資金にだけは使えないとされることが多いものの、それ以外の使途ならほぼ何でもOKです。

つまりブライダル関係のお金に使ってもいいわけで、自分がキャッシングを個人的にブライダルローンとして使ってもいいわけですね。

「ブライダルローン」と名がついているものだけがブライダルに使えるローンではないこと、知っておくと便利ですよ。

キャッシングなら自営業者でも使える見込みが高い

専用のブライダルローンに落ちた後では、ローン審査に対して少し神経質になってしまうかもしれませんが、キャッシングならブライダル専用ローンよりも審査に通る見込みは高いです。

キャッシングの場合、原則的に安定した収入があれば、あまり細かい条件にまで指定がないことが多いです。

そのため、審査が苦手な方、もしくは自営業者のように審査でどうしても厳しい目で見られがちな立場の方には便利なサービスとなります。

たとえば三菱東京UFJ銀行のカードローンなら、こういう条件になっています。

条件	内容
年齢	20歳以上、65歳未満
収入	安定したもの
対象者	学生、専業主婦も可

年齢についてはブライダル専用ローンと似たりよったりですが、収入については「安定したもの」ということで、具体的な制限が明記されているわけではありません。勤続（営業）年数についても指定なしです。

このカードローンの利用対象者には学生や専業主婦まで含まれており、かなり条件が緩くなっているのがわかりますね。

これだったら自営業者でも契約できる見込みは高く、契約する事さえできれば、あとはそれを個人的にブライダルローンとして使うことができます。

ブライダル専用ローンが利用できないときは、覚えておくと便利です。

金利、借入可能額には注意

キャッシングをブライダルローンとして使う場合、金利や借入額には注意しておきましょう。

• 希望額が通るとは限らない
• 少額キャッシングだと金利が高くなることが多い

自営業を本気でやっており、常識的にお金を稼げている場合、まったく借りれないということは少ないですが、希望額通りに借りれるかはわかりません。

審査の結果、希望額までは貸せないとの判断が下った場合、希望額を減額した上で対応してもらえることならありえます。

ブライダル関係のお金は額が高騰しがちですから、希望額も大きくなっていることも多いでしょう。

ブライダル専用ローンからキャッシングにランクを落とせば、希望額を必ず借りれると決まっているわけではない点にはご注意ください。

また、金利もよく確認しておきましょう。

キャッシングは1万円から数百万円まで借りれることが多く、各利用額に応じて金利が決まっているパターンが多いです。

バンクイックの場合はこうなります。

利用額	金利
10万円	14.6%
500万円	4.6%

結婚式を豪勢にやりたいから500万円ほど借りたいというなら、「4.6%」で借りれます。キャッシングもブライダルローンとしてなかなか悪くないと思いませんか？

が、実際はそれほどの高額利用ができる人は一握りであり、希望はしたけど10万円までしか借りれなかったというパターンも多いでしょう(笑)。この場合、最高金利である「14.6%」です。

返済プランにもよりますが、ブライダル専用ローンなら少なくとも10%以下の金利で利用できることが多いです。

同じくらいの期間で借りるなら、金利がより低い方が有利であり、この点ではブライダル専用ローンの方が有利なことが多いです。

キャッシングをブライダルローンとして使うこともできるとはいえ、詳しい条件は変わる点にご注意ください。

キャッシングの条件で借りても問題ないか、よく確認の上で利用されることを勧めます。

ブライダルローンが必要なら自営業者でも検討しよう

自営業者とブライダルローンの相性ですが、普通に使えることも多いということがお分かりいただけたでしょうか。

• 条件はあるが、ブライダル専用ローンも申込み可能
• 各金融機関に自営業者がNGでないか、確認すると確実

専用の目的別ローンの一種である「ブライダルローン」になると、やはり多少は条件が厳しい面があります。

少なくとも本腰を入れて自営業をやっている方でないと、審査で落とされることもあるでしょう。

しかし、本腰を入れてやっている方なら通過できる見込みはあります。各金融機関の条件をよく確認した上で、いけるかなと思った場所に申し込んでみるといいでしょう。

もし審査に落ちてしまったら、そのときはキャッシングがあります。

• 多目的型ローンの一種なので、ブライダル目的の利用もOK
• 審査が専用ローンより簡単なので自営業者に嬉しい
• 借入可能額や金利は要チェック

キャッシングをブライダル目的に使うのはもちろんOKなので、これを個人的にブライダルローンとすることもオススメです。審査が簡単ですので、専用ローンに落ちてしまった自営業者の方でも利用できる見込みはあります。
（⇒キャッシングの基礎知識をチェック！）

ただ、専用ローンに比べると金利が高くなる傾向があります。審査の結果で決まる自分の借入可能額に応じた金利を見て、いけるかどうかを判断するといいでしょう。

専用ローン、もしくはキャッシング。いずれかの方法で自営業者がブライダルローンを使える可能性はあります。

【参考ページはこちら】
ブライダルローンは審査が厳しいの？